やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

最近「高配当のお勧め株」として誌面を賑わすことが減ってきたんじゃないかな

JTが生産しているタバコには「たばこ税」がいっぱい

 米ドル預金の利息も今みたいに高くなく、円安がクローズアップされることもなく、ゼロ金利政策がずっと続いていた頃のお話し。

 実に持っているだけで6パーセントを超える配当金がもらえて、しかも豪華な株主優待もある。2022年にロシアのウクライナ侵攻が発生するまでマネー雑誌の誌面を賑わせ、お勧め株として取り上げられていたJT株。

 あれれ、よくよく考えてみたら最近高配当株のお勧めとして、JTの名前をそれほど目にすることがなくなったような・・・。確かに、株主優待は廃止になってしまったし、去年11月頃からの株価の上昇で配当利回りは若干悪くなってしまったものの、あくまで予定であるが7パーセント以上の配当利回りがあるにも関わらずだ。

 僕が保有している最大の保有単位株かつ最大の配当金額を誇っているJT株は、今後生活していく上での重要な役割を担っていることから、来年度から始まる新NISAに移行して配当金に係る税金対策をしようかと考えているところである。

 が、ここまで周りから無視されてしまうようになると、いささか将来に不安を感じるものである。成長は見込められないが新しい投資もしなくてもいいので経営は安定していて配当金は出続けるとか、たばこ産業は国がついているのでつぶれないとか言われて安心していたのだが、ふと目に留まった広告を見てめちゃめちゃ不安になってきた。

 その広告とは、『たばこ税がかからない電子タバコ!』

 紙巻きタバコじゃなく、加熱式タバコでもない電子タバコは、法律上タバコに分類されないためにたばこ税の対象外とのこと。たばこ税の増税は消費税と違い、国民の大部分は自分に影響がないためかそれほど不満の声は上がらず、政治家からするともっとも上げやすい税金とまで言われていることから、いままで機会があるごとに増税が行われています。

 そのため、JTをはじめとするタバコの販売価格は値上がりし続けており、今では一箱600円程度もします。子供の頃の話だが、祖父の使いでタバコを買いにいったとき100円玉1個でおつりがきたよね、たしか。

 で、このままタバコが値上がり続け、もしも安い電子タバコが大流行してしまってJTのタバコが売れなくなってしまったらどうなるのか。タバコの生産量が激減してしまって、全量買取契約による葉たばこの使い道さえなくなり、売上が減っても仕入は減らなかったら大赤字になってしまうのでは。

 技術の進歩を侮っていてはいけないと思う。かつての繊維産業や石炭産業がどうなっていったのかを知っているんだから。また身近なものでは、フィルムカメラデジタルカメラに置き換わってフィルム消費が激減。音楽の世界ではカセットテープはMDに、そのMDも市場から消えている。レコード盤に取って代わったCD盤でさえ今では販売枚数が激減。電気自動車がクローズアップされている中でガソリン車はこの先どうなっていくのか等々。

 写真フィルムの生産で有名だった富士フィルムは、フィルム消費が激減してもその技術を使って医療関係の企業として生き残ることができのだが、現状維持をモットーとするようなJTの経営陣ではそんな改革は期待できないしな。

 そんなことをいろいろと考えていたら、不安だらけで眠れなくなってきた。いっそのこと、JTに見切りをつけて同じ高配当の大手銀行株に乗り換えてみるか。

 いやいや、これまで無料でサービスしていた様々な事務に手数料を課したり、ATMコーナーにおける現金封筒の撤廃など、個人顧客に対する弱い者苛めをしなければ経営が成り立たなくなってきている銀行業界。この先のフィンテックによる様々なネット企業の台頭で収益の確保が難しくなってきている銀行も将来性は無いかも知れないな。