やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

スイカは買うもの?作るもの?

昨日、多気町に新しくオープンした「VISON」の産直市場で、果物のスイカを見かけて、その大きさがちょうど子供の頃の記憶にあった大きさであり、とても懐かしく感じたと書いた。

その後の話の展開で、中国で売られていたスイカの値段が、自分がかつて体験したスイカの値段の5倍になっている事実に驚いたという話で締めくくったが、今日は、俺の過去の想い出から少し。

そもそも自分ではスイカをスーパーなどで買わないという話もしたが、もうひとつ理由を挙げるとすると、昔、スイカは家の畑でできるフルーツだったので、夏の季節になれば大きなすいかがゴロゴロと台所に転がっていたものである。それを冷たい水道水で冷やした後、包丁で食べやすいサイズに切って、縁側に座って塩をつけて食べる。

こんな感じで記憶の片隅に残っているので、今とは全然違う食べ方だなと思う。そもそも昔の冷蔵庫はそれほど容量が大きくなくて、大きなスイカを丸ごと1玉冷やしておけるほどのスペースはなかったと思う。なので、おけに入れて流水で冷やしていたのだと思う。今は、最初から小さくブロック単位に切って、それを冷蔵庫に冷やしておいてフォークを使って食べる。最近のスイカは糖度が高いので塩をつける必要もなく、美味しくいただけるのである。

俺の住んでいる田舎はスイカの名産地でもあったため、周りの畑はほとんどスイカ畑で、スイカの収穫時期が終わるころには、畑の隅に捨てられた商品価値がないスイカにカブトムシが寄ってきており、労せず採ることもできたのである。

ところが、月日が流れ、自分の畑をつぶして家を建てる人が増えてくる一方で、スイカ畑は姿を消していったのである。俺の家でも、父親が自家消費分のスイカを作り続けていたが、苗を植えて、畑や草の手入れをして、手塩にかけて育てたスイカが大きく立派に育つのを楽しみにしていたのに、突然、畑から消えてしまうことが続き、空しくなってスイカ作りを辞めてしまったのである。

自宅から車を使わないと行けない少し離れた畑だったため、一日中ずっとスイカを見張っているわけにもいかず、何度か葉っぱに隠してカモフラージュしたりして盗難対策を続けてみたものの、無人の畑からは容易く作物がを盗めるようで、昨日まであった大きなスイカが茎から切り落とされて無くなっているのを見るたび、きっと悔しかっただろうなと思う。もし、自分が作っている作物が人によって荒らされたら、腹立たしく思うし、対抗手段がないことに憤りを感じてしまうと思うから。

あれから20年。新聞では作物の盗難が後を絶たないとか、盗賊集団化しているとか、貧乏な国になってしまった日本人を表現しているような事件が続いている。もし、スーパーで売っている国産品の野菜は高級品として高く売られ、同じ野菜でも輸入品だと安く売らているような世の中で住み続けている日本人が、もし誰もいない畑で美味しそうな野菜が実っていたら。。。

お値段、無料。盗み放題。

もう、我が家の畑でスイカが実ることはないかも知れない。 

道路わきにある我が家の畑の周辺では、既に作物を作るのを諦めてしまっている。作物を作っていた畑で今作っているものは、電気・・・・。これなら盗まれて悔しい想いをしなくて済むだろう。

我が家の畑にも電気さえ来ておれば、高電圧のフェンスで囲ってみるとか、防犯カメラと投光器を仕掛けておくとか、150万円ほどの対策費をかければ、もう盗みにこないとおもうんだけどな。

1年に10個のスイカを今後20年かけて200個。

機器の初期費用と維持費用で20年間で200万円。

ということは、スイカ1個に1万円の盗難対策費が追加されるわけだ。

高速道路に載ってVISONのスイカを買いにいったほうが絶対に安いぜ!!