皇紀という言葉をご存知だろうか。
なんでも、神武天皇が即位したとされる紀元前660年を元年とする日本の紀年法らしいのだが、なんとなく聞いたことがあるようなないような。ちなみに西暦2024年の今年は、皇紀2684年となるようだ。
なぜこんな話になったかというと、台湾や万国博覧会の歴史についての本を読んでいて、東京オリンピックや日本万国博覧会のことが話題としてでてきたからである。
僕が生まれる前の1940年(昭和15年)に、神武天皇が即位してから2600年目にあたるということで『紀元二千六百年記念行事』がいろいろと行われたらしい。ちなみに、冒頭の写真にある八紘之基柱もその一環として建造されている。僕は今から20年程前にこの塔を見ているのだが、そんな歴史的背景があったことは全く知らずに、土砂降りの雨の中、傘を差しながら不思議な形をした塔だなと思った記憶しかない。
1940年(昭和15年)というと、大日本帝国と蔣介石率いる中華民国国民政府の間で行われた日中戦争の最中だ。その後、1941年12月に日本が対アメリカ、イギリスに宣戦布告をして太平洋戦争へと拡大していったわけであるが・・・
なんと日本政府は海外に向けて国力を誇示しようと、第12回夏季オリンピック東京大会と紀元2600年記念日本万国博覧会という国際的イベントをこの年に合わせて開催しようと計画されていたらしい。
日本で最初に開かれたオリンピックが1964年の「東京オリンピック」で、初めて開催された万博が、1970年に大阪府吹田市で開催された「日本万国博覧会」となっているとおり、この1940年に開催しようと計画していた2大イベントは諸般の事情により中止されています。
しかし、この頃の日本って、勢いがあったんでしょうかね。神武天皇即位紀元2600年を祝った記念式典、記念行事や事業を日本各地で開催し、その後の太平洋戦争では無条件降伏をして敗戦国となったにも関わらず、わずか20年足らずのあいだに、東京オリンピックを成功させ、2010年まで史上最大の入場者数を誇った大阪万博を成功させちゃうとは。
で、僕はこれからの日本について考えてみた。
今から16年後、つまり紀元二千七百年にあたる2040年に、節目としての国家イベントを行うかどうか。
100年前の日本政府は、万博やオリンピックといった2つの大きな国際的イベントを誘致するほど積極的に動いていたけれど、2020東京オリンピック、2025年開催予定の大阪・関西万博の現状を目の当たりにすると、もう期待しない方がいいだろうな。
たかが1世紀、されど1世紀。
なんでこうなっちゃったんだろう。
よし、こうなったら2025年の大阪・関西万博は延期して、2040年に紀元二千七百年事業として木曾岬干拓地を使って中部地方で開催しよう。敷地面積としては、十分な広さはあるし、高速道路も隣接している。あとは、地下鉄、名鉄、近鉄、JRの各鉄道路線を延伸させるとか、橋梁を増設するとか、船からのアクセスを充実させるとか。できれば上海万博のように会場内に地下鉄の駅があればいいよな。地下トンネルをつくって近隣の施設を活用するとか。長島スパーランドの遊園地も会場として活用したら、わざわざ娯楽施設となる遊園地を作らなくてもいいぜ。三重県から中部国際空港経由のアクセスをいっぱい作って欲しいな。博覧会終了後も三重県民が空港を利用するのに便利なようにね。
さすがに、あと16年もあるんだから、準備が遅れてパビリオンの建設も進んでいないという言い訳ができないくらい用意周到にインフラ整備を済ませておけばいい。
それに、リニアモーターカーもさすがに完成しているだろう。東京-名古屋間では寂しいので、大阪-名古屋間も5年前倒しにして完成させればいい。
問題となってくるのは、これらにかかる資金をどうするのかだ。
こうなったら、株を買おう。
大阪・関西万博につぎ込むお金があるのなら、そのお金で全部株を買えばいい。専門家の意見では、今年は日経平均は4万円になるとか言っているし。毎年上昇するって言っているから、今から10年の間には膨大な資金源になること間違いなし。
もっとも、専門家の言っているとおりになればの話だが、僕の知る限り当たったことは一度もない。