普段買わないものの一つに「カニ缶」があります。
買おうと思えば買えちゃう値段なのですが、どうしても手が出ない。
ならば、誰かからもらっちゃえばいい。
ということで、「お得な株主優待」として当時の雑誌で盛んに取り上げられていたカニ缶が貰える将来有望株のマルハニチロに手を出しちゃいました。
当時の僕は1銘柄に150万円分の軍資金を割り当てていた時期でもあったことから。購入した株数はなんと400株。今じゃ数十万円を上限に最低限の100株買うのが精一杯なので、今から考えると大盤振る舞いでしたね。
有望株と謳われただけあってその後株価は上昇し、含み益が30万円を超える程になりました。それでも、優待品欲しさに1年近く待ち、ようやく株主優待品のカニ缶が送付されてきたときは嬉しかったですね。しかし、株主優待品のすべての缶詰がカニ缶というわけではなく、水産加工品詰合せの一部にカニ缶が入っているものでした。でも、これが毎年送られてくるかと思うと、株価が急落して評価額が買値よりも50万円以上下がっていても、『このまま持ち続けていたら、そのうちに回復するだろう。』と呑気に構えていたものでした。
ところが、突然「2022年3月権利分をもって株主優待制度を廃止する」というニュースが飛び込んできました。
案の定、今年僕の手元には、あれほど楽しみにしていたカニ缶は届きませんでした。
株価も2500円前後のままで、相変わらずの塩漬け状態。( ノД`)シクシク…
来年から始まる新NISAの積み立て用の軍資金を確保するために現金が必要になったことから、上がる見込みもなく株主優待も廃止となったこの株の売却を考え、最近少しだけ上昇してきた機会を捉えて全部売却しちゃいました。
売却とともに損失額が確定。実に34万円の損失です。
あの時、雑誌を読んでカニ缶を提供しているマルハニチロの株を買わなければ、失わずに済んだお金です。アマゾンで売られているマルハニチロのカニ缶を買えば、500個程度は買えたのにな(笑)毎月1缶づつ食べても死ぬまでに食べきれない量だ。
なんちゅうこっちゃ。
それより、なぜマルハニチロが有望株と書かれていたのか不思議だわ。同じ水産業の極洋やニッスイはマルハニチロのように3割以上も下落したままではなく、コロナ禍からきちんと回復して僕が買った当時の株価を超えているのにな。
カニ缶欲しさにつられて手を出したばかりに、結局カニ缶はもらえなくなり、むしろカニ缶500個分のお金を失ってしまう結果になるとは。
これをマルハニチロの悲劇と呼ばずして何と呼ぼうか。