マイナポータルという差出人からメールをいただいた。
件名には「マイナポータルに新しいお知らせが届きました」とある。
マイナポータルでメール通知を希望しているので、こういった重要なメールがあった場合は通知が届くようになっている。
さて、僕宛に何のお知らせが届いたんだろう。
まあ、昔から郵便ポストに手紙が届くとワクワクしながら読んでしまう性質なので、 同様に今回もワクワクしながら、マイナポータル画面へアクセスを試みる。
メールはパソコンに届いているのだが、パソコンにまだICカードリーダライタを接続していないため、マイナポータルにアクセスするには結局スマホが必要になることから、今回はスマホのアプリからログインすることにした。
暗証番号を入力して、次に進むとマイナンバーカードを求められた。
久しぶりだったので、「なんだ、マイナンバーカードがここで必要になるのか、面倒くさいなー」と思いながら、カードを取りにいくことにした。
カードをかざすとスマホから反応があったので、手放す。するとエラーの表示が。もう一度やってみても同じ結果に。
suicaで駅のゲートを通過するみたいに、カードをかざすだけではダメなのだ。カードを認識するまでじっと動かさずに待っていないとダメなのである。
なんでだ?
おサイフケータイという特殊な仕組みを採用した、およそ一般的とは思えない特殊なアクセス方法なのに、なぜ一瞬で認識しないの?何のためのフェリカ仕様なの?って思いたくなるくらい愚図なシステムなのである。
ブツブツと文句を言いながらもログインを済ませ、利用者本人さんの新着情報からお知らせを選ぶ。
わざわざ「利用者本人さんの・・・」って書いてあるから、僕にとって非常に重要な情報なんだろうなと思いながらスマホの画面を見た。
お知らせに届いていた件名は、「【老齢年金受給者の皆様へ】扶養・・・」となっていて差出人はデジタル庁からだ。
あれ?僕はもう老齢年金受給者になってるのか?
とりあえず、お知らせ詳細を表示してみる。
これって、老齢年金受給者であれば、誰もが該当するような普通の通知だよ。
おいおい、「利用者本人さんの・・・」って書いてあるけど、誰が老齢年金受給者なんだよ。僕のマイナポータルにこんなゴミみたいなお知らせを送りつけやがって!!
僕が老齢年金受給者の該当者であるか、ないかっていうのは、そちらで管理できているんじゃないのか?なぜ、僕がわざわざマイナンバーカードを用意して、厳重に管理されているマイナポータルに時間をかけてアクセスして、今、デジタル庁から発信されたこのお知らせを読まないとダメなのだ?そんなにも僕にとって重要なお知らせだったのかい?
全く訳がわからない。
そういえば、半年前にデジタル庁から僕宛に届いたメールも訳がわからなかった。
こんな一般的な内容のお知らせが、どうして「利用者本人さんの新着情報」っていう厳重に管理された僕のマイナポータルでしか見られないようになっているんだ?
こういうところがデジタル庁のずれた感覚であり、可笑しなところと違うのかな。
マイナポータルにアクセスするのに、他人からはアクセスできないよう、マイナンバーカードを使わないとログインできないように作られているのであれば、もっと今の僕にとって重要な内容だけに厳選して知らせるようにして欲しいんだけど。例えば「あなたの今年度の住民税が確定しましたので、ポータルサイトからお支払いできます。その場合は10%の割引が適用されます。」とかいう納税に関する通知だったら許せるんだけどな。
今の自分には必要ないし、将来も必要になるかどうかわからないような、国民全般に向けた汎用的な通知は、最初に届く自分あてのメールでお知らせすればいいんじゃないの?なぜ、メールでわざわざ『マイナポータルにアクセスしてください』って誘導するの?メールでは、言えないような内容だったのか?
めちゃめちゃ不信感が募る今回のデジタル庁からのお知らせだった。
あ、そうか!!!
これって、国民のマイナポータルの利用率が低いもんだから、なんでもないことでもわざわざマイナポータルに誘導させて、アクセス数を増やそうという政府の魂胆だな。
あんまりこんなことばかりしていたら、本当にイソップ寓話の「狼が来たぞ」的なマイナポータルからのお知らせになってしまうぞ。