やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

トロッコ初体験

先日、トロッコに乗車してきました。

ロッコって聞いて、何を想像しますか?乗車っていうくらいだから、乗り物であることくらいは容易に推測できますよね。
では、どこの場所にある乗り物なのでしょうか・・・。

正解は、富山県にある黒部峡谷のトロッコ電車でした。

宇奈月温泉で有名な宇奈月駅から、欅平駅まで約1時間20分の旅。
生まれて初めて乗るトロッコ電車にワクワク。どんな景色が楽しめられるんだろう。

いざ乗り込んだ客車は、普通客車。黒部峡谷ならではのトロッコ電車でというふれこみで、窓がなく開放感があります。座席はベンチシートで4人掛け。ちょっと狭いので男性の大人4人だとちょっと窮屈ですね。

宇奈月駅を出発。きれいな紅葉を楽しみながら欅平に向けて走る、走る、走る・・・。
ものすげ〜寒い。こりゃたまらんなぁ。
この日は全国的にも日中の気温が上がらず寒さが厳しかった日。冷たい風が容赦なく吹き付けてくる。

普通客車とは名ばかり。貧民客車のようだ。リラックス客車というのは追加料金が必要だが、なんと窓付きで暖房入り。この気温だと、リラックス客車でないとだめだろう・・・。

お金がないということは、この寒さにも我慢を強いられてしまうわけだ。


キ〜〜キ〜〜キ〜〜と線路を軋ませながらトンネルの中を進むトロッコ電車は、どことなくディズニーランドのビックサンダーマウンテンかディズニーシーのセンターオブジアースに似ている。

『危険ですので、窓から手や顔を出さないでください』との注意書きが見つからない普通客車。そりゃそうだろう、窓がないんだから・・・。

でも、手や顔を出していたら、本当に危険だと思う。気づいたら手先がなくなっていたってことになりかねないくらい、電車の幅ぎりぎりの狭いトンネルを疾走していくのだ。

しかも、進行方向に向かって右側の席はまだいい。なぜなら、景色を楽しむことができるから。左側の席に座ったら、コンクリートで固められた絶壁の壁しか見えないじゃないの・・・。その、壁に跳ね返ってくる風が身にしみるわ。

紅葉も綺麗だな〜〜って見とれているのは最初だけ。太陽も出ていなかったので、鮮やかな色じゃなかった山肌の紅葉は、まもなく見飽きてしまったのだ。太陽でもでていると、場所場所で違った表情を見せる山肌にもうちょっと魅力を感じたかもしれないのだが・・・。


それでもなんとか1時間20分の旅は終わって、終着駅の欅平駅に到着。黒部峡谷のトロッコ電車とくれば、日帰り温泉とか露天風呂とかいう言葉がでてくるが、残念ながらこの日はすべて今年の営業が終わった後。駅に到着しても何もすることがなかったのだ。自由時間は30分。冷えた体を温めるためにコーヒーを飲み、展望台から景色を楽しみ、そして記念撮影をしていたらもう帰りの時間だ。



あんなに寒い思いをするくらいなら、追加のお金を出してでも乗ってやるぞと思っていたリラックス車両券が満席で手に入らず、帰りも貧民車両に乗ることに。

景色は行きと同じ。寒さも行きと同じ。。。コーヒーを飲んで温まった体もすぐに冷めてしまった。寒い・・・やっぱり貧民車両だ。懐も寒けりゃ、電車も寒いぜ。

宇奈月駅までの1時間20分の旅。唯一の楽しみといえば、時折駅ですれ違う対向の電車に乗った乗客に手を振ることのみ。でも、手を触れるのは同じ貧民車両に乗っている人に対してだけで、間違ってもリラックス車両の人々に手を振ってはダメだ。お金にものを言わせて高級な車両に乗車している相手から見ると、『貧民車両に乗っている人が手を振ってきた・・』とくらいにしか思っていないのだからw

『間もなく終点うなづき〜』のアナウンスが車内に流れた。
かくして、寒い寒いトロッコ初体験はなんとか無事に終了したのでした。^^