やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

ホエールウォッチング(その8)


結局離島行きの高速船からはクジラを見ることはできず、船はやがて見慣れた港に到着した。

見慣れた・・・。
いや、実は見慣れたという程この島に来ているわけではなく、今回を含めてたった2回しかやってきていない。なのにだ。

 以前、この島にダイビング目的でやってきたことが一度だけあるのだが、時期は折しも9月。ちょうど台風が押し寄せる時期だったのであるが、奇跡的に台風が過ぎ去ったあとで、これで思いっきりダイビングできるぞ!!と張り切って三重県からやってきたまでは良かったが、島に上陸するとどうも雲行きが怪しい。

ダイビングサービスに入って状況を確認すると、どうやら次の台風が発生して、早ければ2〜3日中に島に近づくとのこと。そうなれば、何日も船が出ないこととなり、島に缶詰になってしまうとのこと。
すでに台風の到来に備えて、ダイビング船は陸揚げを行っており、このままだと明日以降のダイビングは無理だろう・・と。

ダイビングサービスのインストラクターの話す言葉を聞いているうちに、目の前が真っ暗になっていった。多分、医者から不治の病の告知を受けるっていうのは、こういう感じなのだろう。

到着した早々ではあるが、泣く泣く港までとんぼ返りして、次の船でこの島をあとにした。その時、大勢の人でごった返している船の上からだんだんと小さくなる港をずっと見ていたのだ。その悔しさは僕の脳裏にはっきりとした景色となって残っている
だから、2回目となった今日、見慣れた港の景色となって甦ったのである。

さすがに今回は台風の季節じゃないので大丈夫だろう・・・。