やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

台風通過

6時45分現在のハウステンボス



今日の夕食は、ドムトールン2階にある和食処「中の茶屋」に決めたものの、問題はホテルからどうやってそこまで行くかだ。外は台風接近に伴う暴風雨。一歩でも外にでると、土砂降りの雨と強風でずぶ濡れになってしまうのだ。

しかし、なかなかサービス精神旺盛のハウステンボスホテルズである。なんと、場内の各ホテルから食事場所までの巡回バスを走らせるとのこと。これならば、ホテル内に缶詰状態にならずに済みそうだ。

かくして、無事ドムトールンにたどり着いたわけであるが、この強風を利用して一度体験してみたいことがあったのを思い出した。

その体験とは・・・。
そびえ立つ105メートルのドムトールン展望台。この展望台に登ってみて、強風にどの程度揺れているのかを体感したかったのである。もちろんドムトールンには強風や地震に耐えることができる「チェーンド・マス・ダンバー制振装置」が備わっているため、塔の揺れを打ち消す制御を行うことで振幅を2分の1から3分の1に低減する仕掛けになっているらしいので、それほど揺れを感じないとは思ったのですが、実際体験してみないとわからないですからね。

で、ドムトールン展望台の入り口に行ってみて驚いた。休止の札が・・・。
どうして休止なのかな?と思って近づいてみたら、その理由がわかった。とてもじゃないけれど、強風で立っているのが精一杯なのである。ドムトールンの入り口前はずっと開けていて風の通り道になっているらしく、エレベーターめがけて突風が吹き荒れているのだ。受付台が飛ばされそうになっているのを、従業員が必死の覚悟で押さえつけ、安全な場所へと移動させている途中だった。
とにかく、ドムトールンの建物から一歩外に出ようものなら、その風の強さに驚かされたはずである。轟々と音を立てて風が建物の中を通り抜けていくとともに、木々の葉っぱやゴミが舞い上がって散乱していく。それはもうひどい状況としか言いようがなかった。あまりのすごさに写真を撮ることも忘れ、その場で起きていることをただ呆然と立ちつくして見ているだけだった。

気を取り直して、中の茶屋で夕食を・・・。今回は、豚シャブを注文した。
美味しい!!やっぱり、寒くなってくると鍋物がいいよなぁ。
店内は何事もなかったようにいつもの雰囲気を醸し出している。
これが我が家での夕食だったら、こんな風に落ち着いて夕食を食べていられなかったでしょう。なんていったって、強風が吹く毎に家がミシミシという音をたてて、家の中にいるのにその風圧を感じることができるくらいなんだから・・。いつ家が飛ばされるかと思うと怖くて怖くて・・・^^;

夕方の6時30分を回ったころ、食事をしている中の茶屋の窓から外を見ると異変が起きていた。
ずっと暗雲の立ちこめた中で食事をしてきていたのに、ふと外を見ると妙に明るい。そして、空が異常な色になっている。明らかに雲が薄くなってきており、そこから光が差し込んできているのだ。先ほどまで窓をたたきつけるようにして降っていた雨や風も収まってきている。

今日は一日プールで過ごしていたため、ホテルヨーロッパのロビーに張られた台風情報でしか台風の進路をみていなかったが、どうやらこれは台風の目じゃないかと・・・。

夕食を食べ終えて外にでると、雨はすっかり上がっている。風も全くない。\(^_^)/
それどころか、上空には雲はなく、空さえも見えるのだ。

6時45分。何事もなかったかのように晴れ渡ったハウステンボスにおいて、ドムトールンからホテルに歩いて戻ることができたのは、台風が直撃している中での奇跡としか言いようがない出来事でした。