やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

西山火口散策路(つづき)


気を取り直して、西山火口散策をしようと思ったとたん、目の前に池が・・・。

でもなんか不自然な池だなぁ。さっきまで歩いていた大きな道路は左に大きくカーブして続いていくのであるが、カーブしている地点にバリケードがあり、その先が池になっている。

ぼーっといていれば池か・・・で終わったかも知れないが、沢山の人がこの池を見ているのである。改めてじっくりと見てみると、池から道路が延びている。しかも、よく見たら標識、看板、電柱、水銀灯等々、池の中にあることがあり得ないような工作物が見えるのである。

そう、ここはかつて道路だったところ。噴火によってくぼみに水がたまり、池になってしまったのである。

ドキドキしながら、次に目の前に現れたのは、階段状になった道路。

枕木で作られた遊歩道を歩いていくと、いよいよ火口展望台へ。もくもくと水蒸気をはき出しているのがわかる。
こころなしか、遊歩道の上は温かい風が吹いているような気がする。いや、実際に温かかったのかも知れない。なぜならば、ところどころで水蒸気を吹き上げている地面を触ると、かなり温かいのだ。
これが大地のぬくもりというものか!! ^^;

置き忘れられた重機、むき出しになって折れ曲がった水道管、そしてついに、無惨な姿をさらけ出している住居までもが眼前に現れるのである。なにやら、阪神淡路大震災で映し出されていた映像を、実際にこの目で見ているようだ。

現実だけど夢みたい。無惨にも壊れた姿のお菓子工場をみていると、何か不思議な気持ちになってきた。

もくもくと水蒸気を吹き上げている火口と、壊れて機能しなくなった静かな街。そこは無言で静寂なんだけど、その地下では大地が息吹いている。

幸いにも、これだけの被害を受けながら死者がだれもいなかったようである。
死者がいなかったことが、噴火の被害を観光地にすることが出来たんだと誰かが書いていた。
そのとおりかも知れない。

活火山が沢山存在する日本。火山の噴火だけでなく、台風もくれば地震も頻繁に起きている。とにかく、自然災害が起きやすい国に住んでいることは間違いない。ただ偶然にも、今この時、何事も起こってないだけである。
そう考えてしまいそうなくらい、インパクトのある観光地でした。