やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

 「長崎さるく博’06」に思う

え〜〜、またさるく博の話題!?
いつになったら、ハウステンボス紀行終わるんだろう。
いっつも寄り道ばかりしてるし・・・というぼやきが聞こえてきそうな気がします。

まあ、そんなこといっとらんと、ちょっとの間お付き合い願います。
なんといったって、博覧会というネーミングを見るとほっておけない性分なんで。


このさるく博のコーディネートプロデューサーは茶谷幸治氏。ジャパンエキスポ世界リゾート博の催事プロデューサーであり、ジャパンエキスポ南紀熊野体験博の総合プロデューサーでもあった人です。世界リゾート博といえば、三重で開催された祝祭博のたしか一週間前に開幕して、ほぼ同時期に隣県同士で地方博を開催していたという時代です。そして、南紀熊野体験博については、ぼくも実際にいってきたのですが、会場を3カ所に分け、パビリオンの建設もありましたが全体的にちゃちっぽいもので、その反面体験するプログラムが各地で用意されているものでした。

おそらく、今回のさるく博もこの南紀熊野体験博の流れを汲んでいるのではないかと想像するのですが、さて、いったい何人の人が長崎市を訪れるでしょうか。

愛・地球博では185日間で2300万余人の人が訪れましたが、さるく博では人数は数えられないかと思います。入場といっても、長崎市全体が会場なんですから・・・・。
年間観光客数が500万人程度ということなので、この年は600万強といったとこでしょうか。爆発的に観光客が伸びるということはないのでは?

そもそも、既存の文化施設がパビリオンなんだから、いつ行ってもOK!期間限定というものではない。限定物に弱い日本人であるが、いつ行っても変わらないものにはさほど興味を示さないものである。

今回、ガイドツアーや講座が計画されているようであるが、こういったものには人気が集まりそうであるが、所詮定員が決まっていて、多くの集客は見込めないものである。
また、地元の愛好者で埋まってしまう可能性もある。

いまの日本人、かなり趣向が幅広いものになっていて、その価値観も多様化している気がする。
あの愛・地球博でさえも、たった2300万人しか集めることができなかったのである。
6400万人が訪れた大阪万博から数えて35年。もっと沢山の人がやってきて、日本全体がフィーバーするんじゃないかという予想は見事に裏切られたのである。
ちなみに7月に長崎県に滞在していたが、新聞に万博特集の記事が載ってなかった。地元で取っている同じ全国紙だったのにもかかわらずである。
それに、NHKでさえも中部しか万博関連番組をしないことが何度もあった。
ぼくとしては、てっきり全国放送や全国に向けて万博関連の記事が毎日紙面をにぎわしているものだと思ってました。あれが、中部圏だけだったとは。。。

このことで、一つのことにみんなの意識が集まって物事を形成するという時代ではなくなったんだなぁと実感しました。

そういう意味から考えると、この日本の西端で行われる「さるく博」も、価値観が同じ人からは歓迎されるけれど、興味ない人を振り向かせることは難しいだろうなと思います。

でも、今の時代はとっても裕福な時代です。交通機関も発達しました。昔と違って、だれもが移動するのにそれほど苦労することがなくなっていますし、余暇も沢山あります。
なので、価値観が似通った人も全国を対象として考えれば、かなりの数に上ると思います。

あとは、この全国に点在している人達の耳にどうやってさるく博の開催を届けるか、また、どうやって足を運ばせることができるかということが重要になってくるでしょう。

幸いにも個人がインターネットを使って動画を配信できるようになるなど、情報を発信する機会は一昔前と比べると多くなってきており、また驚くほど安価でできるようになってきています。アイデアさえあれば、ものすごい効果を発揮することも可能です。

長崎市民の方々や長崎にゆかりのある人達の情報発信によって、全国の人達に「おもしろそうだ、いってみたいなぁ」と思わせるような情報が伝わるようになればいいですね。