やまとの少しニッチな日記

徒然なるままに~自分の体験談を中心に、思ったことを綴っています。

ケチケチ旅行で楽しむ大阪・関西万博~ランキング上位の日本館ってどうよ~

日本館の夜景

日本館の前にはこんなものも

 大阪・関西万博の日本館の人気は高いようで、人気ランキングでも上位に入っていることが多いし、行ってみた人の評判も「すばらしかった」と言っている人もいる。

 パビリオンの好き嫌いや展示内容についての評価は人それぞれだと思っているし、そもそもランキングってどうなのよとも思ってしまう。

 下調べしてランキングが高いパビリオンなら入ってみようかなって思う人が多い事は容易に想像がつくので、ランキング上位のパビリオンほど混雑しているし抽選予約も取りにくいと感じているけれど、先ほど書いたように必ずしも全ての人に当てはまるとは思えないのです。

 この日本館は、先ほど書いたようにネットでは評価が高いパビリオンであるけれど、j実際に私が入館して受けた印象として、大阪・関西万博の開催国である日本の威信をかけたパビリオンだったか?という視点で見た時にそれほど大したことなかったなっていうのが本音なのです。「すばらしかった」と手放しで評価している人もいるくらいだから、私のほうの評価がひねくれているのかも知れないけれど、自分自身としては物足りなかったのです。

 どこが物足りないかって言われると具体的に表現するのは難しいけれど、感動できる展示、驚かされる展示、何回も入ってみたいと思える展示、この万博でしか体験できないことや見られない展示等々ではなかったということかな。海外への人へのアピールも大切だけれど、来場者の大多数を占める日本全国からやってくる人たちが、もっと感動できるパビリオンだったらいいのになって思った次第です。

 まあ、今回の万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、ホスト国としてそれを提案するパビリオンでなければならなかったというのもあり、「いのちと、いのちの、あいだに」というちょっとわかりにくいコンセプトで進めていった故の展示内容でありパビリオンの建築であったことを否定するつもりはまったくないし、貶すこともしません。

 ただ、わかりにくかったなっていう印象は最後までぬぐえなかったです。

 そもそも、今回の大阪・関西万博のテーマが抽象すぎるのか幅が広すぎるのか、いろんな解釈の仕方や表現の仕方があって、文字だけでは伝わりにくいし形にしても人それぞれの捉え方が違えば思ったように伝わらなかったりと、まあ、今回の万博は難しいです。それを補えるのが、その場で説明しているアテンダントだったり、詳しい説明が書かれた解説板だったりするのですが、今回の万博では「詳しくはQRコードを読み込んでください」とか、「アプリをダウンロードしてください」という、ひと手間かけないと情報を得ることができないパビリオンが多かったのも個人的には残念だと思っています。

各テーマの入り口に設置されている物

 で、この日本館をもう少し詳しく説明すると、「循環」というのがキーワードにもなっていて、3エリアがぐるぐると巡回できるよう3つの入り口と出口から成り立っているパビリオンであると説明にはあるが、好きな入り口から自由に入って、どの出口からでも自由に出られるわけではありません。その日の決められたルートでしか見学できませんし、原則として途中から勝手に出ることもできません。

 また、日本を代表するようなキャラクターとしてハローキティドラえもんが出てきて紹介するようなイメージがありますが、過度な期待は持たないほうがいいでしょ。

32種類の藻に扮したハローキティ

 さらに、日本館では会場から出た生ごみを微生物の力でエネルギーにかえるバイオガスプラントの見学ができるという説明ですが、パビリオン内の展示は作り物が多く、実際のプラントは屋外にあり、その一部を通路から見るような感じになります。

プラント

ゴミから素材を作り出してスツールに

 他にも、3Dプリンターでスツールを作っている様子が見学できますが、実際にその場で作っているのではなく何時間みていても仕上がりません(笑)。従業員もそれらしく動いて作業を演じているだけです。あれだけの広いスペースをつかって、本物じゃない物を見せられてもなぁって思いました。

スツールの制作風景を再現した展示

地下のプラントのタンクも作り物です

 火星の石に実際に触れるって書いてありますが・・・。前にも書きましたが、火星から飛んできたと思われる大きな隕石を撫で回せるわけではありません。大きな火星由来の隕石のほうは厳重なクリアケースの中に入っていて、1枚だけ写真撮影ができるという展示方法でした。長い行列に並んで見る訳ですが、写真を撮るのに集中してしまうと、自分の目で実物を見てくるのを忘れてしまいますw

火星の石の展示風景

 そもそも隕石なのになぜ石なんだろう。「月の石」と「月の隕石」とでは明確に違うのに、今回日本館で展示している「火星の石」は南極で拾ってきたものだから「火星の隕石」ではないのだろうかという疑問点もあります。

 ちなみに月の石はアメリカ館で、月の砂は中国館で見ることができます。こちらは展示されているのが偽物でない限り実際に月で採取されたものです。

珪藻土を使った展示が一番見ごたえがあったかな

 いろいろと書いちゃいましたが、日本館では今回のテーマに沿った最新技術をあっと驚くIT技術を使って紹介し、そして本物の展示物を示して、これが日本の技術だ!どうだ参ったか!というもっと印象に残るパビリオンだったら良かったのになぁと思った次第です。あくまで個人の感想ですよ・・。